年別: 2017年

面談に際しての注意点

限られた時間内の弁護士の無料相談サービス活用に際しては、十分な事前の準備作業が欠かせません。売掛金問題であれば、総額はいくらなのか、どの程度の遅延なのか、相手先が占める事業に於けるウエイトはどの程度かなのかなど、弁護士が傾聴から冷静に現状を判断する上で必要な情報を、より確実かつ簡潔に、そして何より嘘偽り無く伝えなければなりません。

仮にこの段階で具体的な資料を何も用意せず、弁護士に向かって自身の怒りと不安を一方的に吐き出すような時間を過ごしてしまえば、それは相談ではなく単なる「憂さ晴らし」となってしまいます。意外に思われるかもしれませんが、弁護士との面談という初体験の緊張感から、無意識のうちにこうした言動に終始される相談者が見られるのも事実です。

また相談の最後には、仮に正式に弁護士に回収を依頼した際の報酬、すなわち弁護士に支払う費用に関する説明と、何より100%全額回収が確約されない現実の説明が伝えられます。皆さんに売掛金未払いが生じている以上、他の取引先とも同様のトラブルが生じていると踏まえておかねばならず、最悪相手先が逃亡してしまう、倒産してしまうなどの展開も想定の上、あらゆる展開を仮定からの総合的な最終判断が求められます。こうしたポイントに関しても、弁護士の見解は参考になりますので、臆せず意見を仰いでください。

無料相談を活用する

弁護士への相談に際してお薦めしたいのが、法律あるいは弁護士事務所が提供する無料相談サービスの活用です。特に皆さんの中に、これ以上信頼関係が失墜消滅する前に、それでも必ず支払ってくれるであろうとの「一縷の望み」が残っているのであれば尚更です。仮にいきなり内容証明の送付など、法的手段の範疇に属する督促手段を講じてしまえば、その時点で相手先との関係修復からの取引継続の可能性は完全に潰えて当然です。

売掛金未回収は経営者側としては一切妥協出来ずして当然ですが、冷静に自社に於ける問題の相手先がどの程度重要な存在なのか、最悪の事態である未回収プラス絶縁状態となった際の二次的なデメリットはどうなのかなど、さまざまな角度からの検証が欠かせません。

弁護士の無料相談はその内容を問わず、基本1人1回限りで時間制限も設けられており、当然開催の主目的は正式依頼を取りつける事に他なりません。自ずと限られた時間内で弁護士から届けられる助言は世間一般的な判断や解釈、そして今後の展開の過程であり、無料で売掛金回収に尽力してもらえる訳でもありません。無料相談活用に際しては、ご自身での判断に窮されているのであれば、判断材料のヒントを得る目的で、あるいは感情的になった自身を冷静に保つ目的意識を見失わずに臨んでください。

売掛金問題と弁護士

いわゆる店頭販売に於ける現金決済とは違い、相互信頼関係に基づく取引先との決済は、例えば「月末締翌月何日払い」なる約束に準ずる「掛売り」が一般的であり、自ずと売掛金が発生します。こうした取引は性善説を前提で相手を全面的に信用した上での取引形態であり、約束通りの決済が当然為され続けるとの前提の上で成立しています。

ところが悪意の存在の有無はさて置き、元来期日までに決済されるべき売掛金の入金が、約束期日を過ぎても確認出来ぬ状況が、悲しいかな全国各地で頻発しているのもまた、経済社会の否定出来ぬ現実です。当初こそ穏便な督促から対応を待ってはみるものの、時間ばかりが経過して一向に入金する姿勢が見られない、決済が遅れる言い訳の理由に不信感が募るとなれば、自社自身での督促を続けたとしても、事態の改善は期待出来ません。

こうした売掛金回収に関するトラブルの相談先としても、やはり見逃せぬのが弁護士の存在です。全国各地の弁護士への相談内容の中でも多くの比率を占めるこのトラブルもまた、未回収金額ばかりが膨らみ、自社の経営に金銭的ダメージが具現化する事態となる前段階での早期解決が欠かせません。当事者同士での督促からの言い逃れの繰り返しばかりでは、感情面のこじれから無意味な更なるトラブルを招き兼ねず、専門家の立ち位置からの力添えを仰ぐ選択が求められます。何よりご自身が経営される組織の未来を大切に、速やかに相談される姿勢が求められます。